場面転換の記号何にする問題を思う

たまには字書きらしいエントリ。

久々に場面転換のある話を書いていて、「そういえばなんかこれ気になるから別の表現したいよな」と思いついて改めて考えるに至った。

ここで言う「場面転換の記号」というのは

これ。こういうときに使う記号。
画像内でいえば「◇ ◇ ◇」の部分のことです。

最初期は「*」一文字から始まり「―*―*―*―*―」「+ + +」など少し罫線のような物を使ってみたり、結局「*」一文字に舞い戻り、あんまり区切りとしてのわかりやすさが無いのでは?と思って現在の「◇ ◇ ◇」に落ち着いていました。

が、なんか、最近読み返しているファンタジー系の小説本を開いていたらなんとなく「◇ ◇ ◇」が相応しくないような気がして。

まあこれ完全にただの好みなんですけど!

改めて「何かお作法とかあるのかしらね」と思いぐぐる先生に聞いてみたけど結局やっぱり作者の好みとかこう感じるから使ってるとかだったのでじゃあここは何か好みの記号探すか!となっている現在です。

いやもっとちゃんと調べたら色々出てくるのかもしれんけど、ライトに書いている層なのだからそこは自由気ままにするのも醍醐味だと思いますのでこの自由度の高さを謳歌したいと思います。

そもそもだけど私自身は文章を書くときにゴテゴテと装飾することに心血注いでる方なので、いかに好みに沿ったかっこいいきれいと感じるものを採用するのかという話ならもう得意ですよ。

そう、文章を書いているとやっぱりイラストで言うところの絵柄と同じ概念で、文章柄、みたいななんというか、あるのですよね。

シンプルな線だからこその無駄を省いた美しさがある絵のように、端的に無駄をそぎ落とした一見素っ気ない文章と思われるがはまる人はとことんはまる文章があるように。

とにかく重厚さで脳をぶん殴ってくる詰め込まれた美の暴力がある目の離せない絵があるように、たったの一つの事柄に何ページも費やす豪奢な文章で人によっては食傷気味になる厚い文章もある。みたいな。

絵柄で言うと森薫先生のような、そんな文章を書きたいと思うわけです。いやまあそこに全然至ってないのは承知しておりますよ、無理ですよあんな書き込み半端ないひとの絵を……

だけどもね、やっぱり、使われている言葉がうつくしいなあ、と思う文章を読むと自分もそういうものを書きたいと思うし、そうなってほしいと思って多少の努力はします。

自分で書いていると全然わからないのですが、ありがたいことに感想を頂くときに、たまに選んだ言葉についてを伝えて下さる方がいて、そういうときに、自分がうつくしいと思って使った言葉を受け止めてくれる人がいらっしゃるのだなあ、と知ることが出来てとても嬉しいのです。

基本的に自分が読んだ物語や資料で「わ!すきだ!」と思ったものは大事にしているのです。メモ取ったりね。その最初の「すき!」という気持ちがきっと自分で書くときにも誰かにそう思って貰える要因のひとつになると信じているのです。

綺麗に書きましたが、自分がどこかで「すき!」と単純に思ったものは、同じようなものが好きな方に届きやすいと思ってもいます。だから自分が好きだと思ったら忘れないようにします。書く時もその好きの集合体なので、それらをうまくまとめて文章としてつなぎ合わせる事が出来たとき、もう、めちゃくちゃにテンションが上がって楽しくて仕方がなくなる。

ここ一週間でとても久しぶりに「私はこういう文章が書きたかった!」と叫んだことがありました。

この快感があるから、私はまだ文章を書くことをやめられないのだと思います。

できあがったものはさておき、書いた瞬間、その時だけにしか、得られないものがあるのですよね。

それは書き手として貰えるギフトだと思っているので、そのギフトをいくつももらいたくて言葉を重ねます。

読み返した時にギフトをもらった瞬間とはかけ離れた気持ちになることがほとんどですが、(どうしてこれにそんなテンションになったんだ?と疑問に思うことの方が多いです)あの一瞬は何度でも味わいたいので、また来てくれないかなあと思う感覚です。

「こういう文章が書きたかった」「この人にはこう言ってほしかったな私は」「この二人のこの瞬間を書くために今まで書いて来たのだ」と実感出来る瞬間を、また、書いていきたい。

どこかの誰かに、届くと良いなと思いながら、誰よりも自分に一番最初に、届く言葉を紡ぎながら。

それはさておきこういうなんでもないブログ書いているとま~~~~~~~~~~~~~~~~じでこの手の早さを本文の時に発揮して欲しいな~~~~~~~~!!!!!!と思うんですよね!

なんも考えないで打てばこのくらいの速度で打てるんですけどね。

ちょっと幻覚が足りてないとなかなか無理で。

いつでもこのくらい書けたらいいのにな~~~~~~~~!!

さて今回のアイキャッチは~~~!!珍しく内容とリンクする画像。今は寝かせ期間に入っているヴィクトール中心アンソロの赤入れの様子です。
とっても久しぶりにアナログ作業も入れました。媒体が変わると変なところに気づけるあの現象は一体。
通常原稿の時もまず画面上で確認して印刷して赤入れてデータ直して画面上でまた確認して最終チェックにまた印刷して確認して……ってやってるんですけど、最終的に紙媒体として出力した結果が読み手さんに届くので、それに近い形にすると「本作るんだな~」という気持ちになるので好きな工程ではあります。まあ今回のはまだアンソロ原稿なので、入稿データを作ってお渡しするという素晴らしく楽をさせてもらう形ですが。

自分の方の本も、一歩ずつ完成に近づけて行きたいな~はやく形にしたいな~という気持ちがまた肥大しました。

なんだかんだ、本を作るのがほぼ2年ぶり……くらいなので、ちょっと背筋を伸ばして、のぞみたいですね。がんばる。

じゅうぶんおとな。