アンタを満たして

※この話はR18ですがこのサンプルではそれ以外の導入部分をアップしております。(2025.9.13 内容を最新版に修正)スケベシーン込みのサンプルはpixivへ。 ※土地、集落の捏造があります※モンス…

ちがう、そうじゃない!

「………………………なんだこれは」 見る限り、壁、壁、壁、天井、床、壁。 いっそ恐ろしさの方が先に立つような、真っ白の部屋に佇んでいてた。 頭痛がする頭を抱えてジェイムズは唸るような声を上げたのが今だ…

待ち合わせ|たまゆらな約束

待ち合わせ   夜と朝のはざまの空を背に、深い深い緑を従え佇む大樹がある。 間も無くの夜明けを感じ取り、枝の先に灯る果実はその光を朧げにしていく。 ぼんやりと淡く灯る果実はその樹を語るのに無くてはなら…

愛し、まなざし

 目は口ほどにものを言う、と、いう。  不意に窓の外から騒がしい声がした。 その場にいた全員がつられて視線を窓の外へと向ける。皇帝の護衛として傍らに控えているベアもまた同じであった。「……どうやら訓練…

月明りの狭間には秘密が隠れている

 陛下はいつも、私の目を見てくださる。「ありがとう」 ただ日報を渡すだけのいち政務官の私に、しっかと目を合わせて礼まで言ってくださるのだ。 だがそこで驕るほど私は身のほど知らずでもないし、年若いわけで…

知らずの癖

「ジェラール様」「なん……」ヘクターの指は男らしさを体現するようだ、とジェラールはいつも思う。その指が……黒革に覆われた指が、ジェラールの顎をすう、と撫でる。「っえ」その動きが、ジェラールに緊張をもた…

【ひとくち話】ときを埋める口吻を

一年前の今頃に書いていてメモに埋もれてたもの。に、足りない部分を継ぎ足して再構成してみました。そしたらあんまりひとくちじゃない長さになった。(いつもの)たまたま発掘して読んでみたら「えっ好きだが……?…