愛し、まなざし
目は口ほどにものを言う、と、いう。 不意に窓の外から騒がしい声がした。 その場にいた全員がつられて視線を窓の外へと向ける。皇帝の護衛として傍らに控えているベアもまた同じであった。「……どうやら訓練…
目は口ほどにものを言う、と、いう。 不意に窓の外から騒がしい声がした。 その場にいた全員がつられて視線を窓の外へと向ける。皇帝の護衛として傍らに控えているベアもまた同じであった。「……どうやら訓練…
陛下はいつも、私の目を見てくださる。「ありがとう」 ただ日報を渡すだけのいち政務官の私に、しっかと目を合わせて礼まで言ってくださるのだ。 だがそこで驕るほど私は身のほど知らずでもないし、年若いわけで…
「ジェラール様」「なん……」ヘクターの指は男らしさを体現するようだ、とジェラールはいつも思う。その指が……黒革に覆われた指が、ジェラールの顎をすう、と撫でる。「っえ」その動きが、ジェラールに緊張をもた…
第一章までをpixivにも投稿しています。こちらに掲載されているサンプルの方が文量は多いです。 帝国私記Ⅱ心臓の在り処 目次 一章 うわさ二章 帝国の次の一手三章 ジェラールの〝こわいもの〟転章 あ…
同じ内容をpixivにも投稿しています。 帝国私記獅子の眠る国 目次 一章 甘い男二章 皇帝の背三章 戴冠式——-ここまでをサンプルとして掲載しています—R…
一年前の今頃に書いていてメモに埋もれてたもの。に、足りない部分を継ぎ足して再構成してみました。そしたらあんまりひとくちじゃない長さになった。(いつもの)たまたま発掘して読んでみたら「えっ好きだが……?…
夜半、ヘクターは気配を察知しはっと目を覚ました。二人を包む掛布を蹴り上げ枕の下に忍ばせたナイフに手をやり隣で寝ているジェラールの頭を抱えようとして……不覚にも手が止まる。そこには女がいた。愛おしそうに…
日が落ちてきた頃を見計らい、家々の屋根に明かりがひとつふたつ、と灯っていく。 それはどんどん広がって、やがて村全体を昼間の如く明るくさせた。 ――どうぞ祭に参加していってくださいませ。 そうこの村の…
以下に掲載するすべてがぽんすけさんの絵に引っ張られて出てきた文章です。元となっとものへはリンク(ポイピク)を貼っています!素敵な絵なので見に行って……くださいましね……! ジュウベイ(イーストガード)…
ジュウベイ×最終皇帝(男)個人的根幹の話。 「セキシュウサイ殿を殺した皇帝に膝をつくのか」 真正面からジュウベイに向かってくるこの御仁は、やはりその剣筋と同じく素直で力押ししてくるのだ。 ジュウベイは…