ちがう、そうじゃない!

「………………………なんだこれは」 見る限り、壁、壁、壁、天井、床、壁。 いっそ恐ろしさの方が先に立つような、真っ白の部屋に佇んでいてた。 頭痛がする頭を抱えてジェイムズは唸るような声を上げたのが今だ…

愛し、まなざし

 目は口ほどにものを言う、と、いう。  不意に窓の外から騒がしい声がした。 その場にいた全員がつられて視線を窓の外へと向ける。皇帝の護衛として傍らに控えているベアもまた同じであった。「……どうやら訓練…